とても長い。長すぎる炎上生活…。
着替えを取りに帰りたいと思いつつ帰宅できずに早10年。
「はあっ。もう10年か…。家に帰りたい。」
ばちーん。
「痛い!何するのよ!!」
あまりの激痛にびっくりして私は叫んだ。
「ばかやろう!しっかりしろよ。10年じゃねえ!まだ10ヶ月だろが!」
同僚の男は鼻水を垂らし泣きながら私に怒鳴る。
「えっ?10ヶ月なの…。」
よかった。本当によかった。思わず涙が溢れた。
「気をしっかり持てよ。まだだ。まだやれる。」
スポーツ刈りだったはずの同僚の髪がややロン毛になっている事に、この時の私は気付いてあげる事が出来なかったのです。