わたしは知ってた

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「話がある。」

真面目でもないくせに真面目な顔をして旦那はつぶやいた。

 

「何?」

どうせくだらない話でしょ。

 

「実は俺、根性なくて。家事を全部やるとか宣言しちゃったけど限界なんだ。できそうもない。俺、本当にダメな男で決心が長続きした試しがなくて…。でも君に嫌われたくないし、良い夫でありたいと言う願望ありなんだけど。でも根性がない上に責任感も微妙に足りてないからどうしても泣き言が多くなってしまって。でもって言い訳も多くなりがちで本当に俺ってダメな男だよな…。」

ダラダラと喋り始めた旦那に怒りしか湧かない。

 

「知ってた。わたしは知ってた。あんたがそんな男だって。」

マイナス10度くらいの温度感で私は言った。

 

「そこまで分かっていて俺と一緒になってくれたなんて…。君には感謝しかない…。」

バカ旦那は涙をこぼしながら畳に頭をつけてそう言った。

 

ピンポーン

 

「お届け物です。こちらにサインか印鑑を。」

 

竹刀が届いた。私のマイ竹刀が。