季節は春。でもまだ肌寒い。
「後輩君ですか??」
お昼過ぎから夕方までうちの前に突っ立って待機状態だったと思われる後輩君に声をかけた。
「はっ、はい!そ、そうです!」
挙動不審な彼はそう答えた。
「あの入ってください。うち散らかってるけど。」
私はそう言うしかなかった。
「おおっ、よく来たな。まっ、入ってくれよ。」
先輩風を吹かせながら旦那が玄関に出てきた。
(このバカ旦那、今日は中止になったって嘘ついたわね。)
「いえ、時間も遅いですし今日は帰ります。」
もじもじして話す後輩君。
「いいって気にすんなよ。入れって。大歓迎なんだからさっ。」
やたらと偉そうに話すバカ旦那。
こんなやり取りが10回繰り返された。
「後輩君さあ来ないの?」
側で見ていた私はついに激怒してしまったのです。